資生堂ギャラリー 新しい美の発見と創造

また伝言をテーマにした作品は、折れた針や錆びて使えなくなった針を柔らかいものに刺して供養する針供養という行事をカタチにしたもの。色々な人から使用できなくなった針を集め、この作品を制作している最中に、唐突に「これは針を使っていた女性たちからの伝言だ」と感じたそうです。

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どの作品も人間が持つ創作活動への根源的な欲求と転生が表現されています。既存の刺繍やジャンルに捉われない独自の表現方法を探求しているそうです。

さらに展示の際には、光の当て方にもこだわりが。作品の影が幻想的な雰囲気を醸し出し、空間全体もひとつのアートとなっています。資生堂ギャラリーの空間をも生かした沖潤子の作品。その世界に一気に引き込まれることでしょう。


沖潤子は「展示では、今の私に出来うる限りの針目の蓄積を見ていただきたい」、「今回お見せするのは、蛹の表皮であり、私の皮膚であるという感覚がある」とも語っています。美しい刺繍のひと針ひと針に込められたその想いを、ぜひ間近で感じてください。

 

 

最後に、現在開催されている展示会も覗いてみましょう。

◉菅亮平展 『In the Wall』(資生堂ギャラリー)

近代以降に主流となった美術館やギャラリーの展示方法の一つに「ホワイトキューブ」というものがあります。作品の鑑賞には、他に干渉されない、作品そのものが独立した空間が望ましいとされ、真っ白な天井と壁、直線に囲まれた空間にある程度の間隔を空けて作品を展示するというものです。

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菅亮平の展示会「In the Walls」ではそのホワイトキューブをモチーフに制作された作品が展示されます。本来そこにあるべき美術作品が存在しない空間は展示スペースの壁を超え、無限のイメージを作り出します。その虚構であるイメージが観る者の視点によって現れ、資生堂ギャラリーのフロア全体に投映されます。そうして現れた巨大なイメージによって、虚構と現実が入り混じる迷路に迷い込んだかのような錯覚を起こさせます。白を基調とした作品でありながら、観る者の視覚体験を揺さぶり、世界観に一気に引き込む力強い作品だと言えます。空虚から生まれる新たな世界は作品を目の前にして初めて体感することができます。まさに、資生堂ギャラリー全体がひとつの作品であるかのようです。あなたもぜひその世界に足を踏み入れてみませんか?

 

 

○菅亮平によるギャラリートークのお知らせ

(※ 吉田志穂・沖潤子の回は終了しました)

【日時】7月29日(土) 14:00〜16:00

【会場】資生堂ギャラリー

【参加方法】予約不要・参加費無料

 

 

○展示会情報

【開催日】2017年6月2日(金)から8月20日(日)まで

【場所】資生堂ギャラリー

 

【施設情報】

「資生堂ギャラリー」

〒104-0061
東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
Tel.03-3572-3901
Fax.03-3572-395

【開館時間】

火~土曜11:00~19:00

日曜・祝祭日 11:00~18:00

【休館日】

毎週月曜日

※月曜日が祝祭日にあたる場合も休館

 

○アクセス

地下鉄銀座駅 A2出口から徒歩4分
地下鉄新橋駅 1番出口から徒歩4分
JR新橋駅 銀座口から徒歩5分

 

○資生堂ギャラリーアクセスマップ:http://www.shiseidogroup.jp/gallery/access/img/map_j.pdf

 

○資生堂ギャラリー公式サイト:http://www.shiseidogroup.jp/gallery/

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