蜷川実花 世界を艶やかに彩る写真家・映画監督

蜷川実花(にながわ みか)氏(以下敬称略)と聞けば、映画『ヘルタースケルター』やAKB48のMV『ヘビーローテーション』を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。また、週刊誌『AERA』の表紙写真も担当しており、知らないうちに電車の中吊り広告などで、彼女の作品を見かけているかもしれません。蜷川実花は、写真や映画だけにとどまらず、様々な活動で拡がりをみせています。本記事では、彼女の多岐にわたる作品を紹介していきます。

蜷川実花のプロフィール

中学時代はオリーブ少女だった蜷川実花。写真を撮る楽しみに目覚めたのもその頃でした。

「何かを作っている感がすごく欲しかった。それで、写真を撮り始めたんだと思います。」(『蜷川実花になるまで』より)

その純粋な思いには、街で見かけるカメラ女子とそう遠くない印象を受けますよね。写真を撮ることにのめり込んでいった蜷川実花は、大学卒業後すぐにプロデビュー。木村伊兵衛写真賞ほか数々の賞を受賞します。また、監督として、2007年に映画『さくらん』を公開、2012年には、映画『ヘルタースケルター』で興行収入22億円を記録しました。2014年に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事就任にしています。

蜷川実花 オフィシャルサイト:http://www.ninamika.com/profile/index.html

 

蜷川実花の映像作品紹介

映画『ヘルタースケルター』(監督 蜷川実花)

監督作品2作目にして大ヒットした映画『ヘルタースケルター』。岡崎京子(おかざき きょうこ)氏原作の漫画『ヘルタースケルター』の実写版です。色味の強い独特の色づかい、美しさの中にある毒々しさなど、蜷川実花らしさが詰まった代表作といえる作品です。

物語は、美容整形をしてスターになったファッションモデルりりこが、凄まじい速さで消費される芸能界でトップに立ち続ける苦悩を描いています。舞台が芸能界ということもあり、ファッション、メイクや小道具には、絢爛豪華な蜷川ワールドがちりばめられています。仕事のシーンでは、華やかで可愛らしいに映像になっているのと対照に、プライベートのシーンでは、画面から妖艶で危険な匂いが漂います。蜷川実花の中にある、陰と陽、両方の世界を味わえる作品です。

ヘルタースケルター オフィシャルサイト:http://hs-movie.com/index.html

 

MV『好きな人がいること(JY)』(プロデュース 蜷川実花)

『ヘルタースケルター』と対照的な作品が、フジテレビ系月9ドラマ『好きな人がいること』の主題歌(ドラマタイトルと同名)のMVです。この作品では「アーティスト」というより、「仕事人」としての蜷川実花を感じられます。MVは、JYが歌う恋する女の子を可愛く演出し、蜷川実花らしさといわれる少し毒のある部分は影をひそめています。しかし、『ヘルタースケルター』でも使用した、蝶、花といったモチーフや、色づかいをポイントに、確かに蜷川実花の香りがする作品になっています。

自分の表現したいことと、周りから求められていることを適度に出せるバランスの良さが垣間見える作品です。

JY オフィシャルサイト:http://www.jy-official.com/artist/jy/discography/SRCL-9125

 

蜷川実花の写真作品紹介

写真集 『うつくしい日々』(制作 蜷川実花)


父の晩年と息子を授かった時期が重なり、2人の中間の年齢に位置する蜷川実花は、終わりとはじまり、そして、それをつなぐ日々に思いをめぐらせます。そんな時期「毎朝少しだけある自分の時間」に撮っていた写真と、その時思った気持ちを綴って、ひとつのかたちになったのがこの作品です。

蜷川実花の写真は、少し派手な印象を受けがちです。しかし、この写真集では、毎日がやってくるという儚さと嬉しさを淡い色調と光で表現しています。ページをめくるごとに誰かに微笑みかけられているような写真ばかりです。蜷川実花という人そのものが見えてくるような、彼女に対する印象が大きく変わる可能性のある写真集です。

蜷川実花 オフィシャルサイト:http://www.ninamika.com/all/pickup/the-days-were-beautiful.html

 

フリーペーパー『GO Journal』(制作 蜷川実花)


公式サイトを開くと目に飛び込んでくる写真。一人の女性がモードな服に身を包み、決意を秘めたような強いまなざしを向ける姿に、思わず「かっこいい!!」と声をあげそうになります。

2017年秋に創刊を予定しているグラフィックマガジン『GO Journal』。東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、パラスポーツへの先入観を変えるきっかけづくりとして打ち出したフリーペーパーです。クリエイティブディレクターを蜷川実花がつとめ、パラスポーツアスリートを中心に取り上げます。人と違うことがより普通になり、違うからこそ面白く美しいことをもっと知って欲しい。その思いは洗練された力強い写真となり、観た人へ直接的な揺さぶりをかけます。

GO Journal オフィシャルサイト:https://www.parasapo.tokyo/gojournal/

 

蜷川実花プロデュース作品・製品の紹介

ファッションブランド『クロス エム』(プロデュース 蜷川実花)

2017年春から、蜷川実花の写真を生地に落とし込んだブランド「クロス エム」がスタートしました。女性を美しく魅せることを追求してきた三越伊勢丹とのコラボレーションにより、「着るアート」を実現させています。蜷川実花の写真を元にしたデザインがやわらかい布の上でゆらめき、おめかししたい時にぴったりの女性らしいドレスになっています。

クロス エム オフィシャルサイト:http://isetan.mistore.jp/onlinestore/women/xm/index.html

 

「着るアート」の次は?蜷川実花プロデュースの〇〇

 

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