金沢21世紀美術館 まちと人をつなぐアート作品6選

古くから城下町として栄えた歴史ある町・金沢。その中心地に建つ金沢21世紀美術館は、開館から14年目を迎え、新たな金沢の観光地として世界中から観光客が押し寄せています。近年は特にフォトジェニックな場所として、写真を撮る若者が急増。北陸新幹線が開通した2015年度には入館者数237万人を記録し、国内の美術館入館者数ランキングで1位を獲得。翌年度はさらに入館者数を伸ばし、過去最高の255万人を記録しました(綜合ユニコム調べ)。今回はそんな大注目のスポット、金沢21世紀美術館の魅力に迫ります。

金沢21世紀美術館の歴史・概要

金沢21世紀美術館は、「新しい文化の創造」と「新たなまちの賑わいの創出」を目的に、2004年10月に開館しました。地域に開かれた「まちの広場」としての役割を持ち、地域との連携や子ども向けイベントの開催などを積極的に行なっています。金沢21世紀美術館は展覧会ゾーンと交流ゾーンに別れており、無料で入ることができる交流ゾーンには、カフェやショップ、託児所などがあります。2005年6月には入館者数100万人を達成。2011年8月には1,000万人を達成しました。

金沢21世紀美術館の建物は、直径113mの大きな円形で、側面が全てガラス張りになっています。周囲の景観に溶け込むような斬新なデザインは国内外で高く評価され、ベネチア・ビエンナーレ国際建築展示部門では金獅子賞を受賞しました。金沢21世紀美術館の設計を手がけたのは、妹島和世氏と西沢立衛氏による建築家ユニットSANAA(サナア)。熊野古道なかへち美術館やルーヴル美術館別館であるルーヴル・ランスの設計も担当した、いま注目の建築家ユニットです。

 

金沢21世紀美術館を彩るコレクションたち

 金沢21世紀美術館の交流ゾーンには、世界の芸術家たちが制作した作品の数々が恒久展示されています。誰でも気軽に無料で作品を楽しむことができ、地域の子どもたちが作品で遊ぶ姿や、カメラを片手に撮影をする若者たちの姿が多く見られます。ここではそんな恒久展示されているコレクションの一部をご紹介します。

金沢21世紀美術館コレクション①『スイミング・プール』


金沢21世紀美術館の代表的作品である、アルゼンチン出身のレアンドロ・エルリッヒ氏が手がけた『スイミング・プール』。地上から見ると一見普通のプールに見えますが、実は深さが10cmしかありません。その下にある水色の空間には人が入ることができるため、見下ろすとプールの中に人が居るように見えます。そして実際に地下の空間に入ってみると、まるで水中から空を見上げているような不思議な体験ができる作品になっています。(地下部に入るには展覧会チケットが必要です。)

 

金沢21世紀美術館コレクション②『ブルー・プラネット・スカイ』

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アメリカの現代美術家・ジェームズ・タレル氏が制作した『ブルー・プラネット・スカイ』は、別名『タレルの部屋』とも呼ばれる空間です。部屋の天井は四角く切り取られていて、刻々と変わりゆく空を絵画のように眺めることができます。晴れの日には光が差し込み、雨や雪はそのまま部屋に降り注ぎます。1日を通して、そして四季を通して全く違う表情を見せる『タレルの部屋』は、何度も訪れ、静かに自然と向き合いたくなる作品です。

 

金沢21世紀美術館コレクション③『カラー・アクティヴィティ・ハウス』


デンマーク出身のオラファー・エリアソン氏が制作した『カラー・アクティヴィティ・ハウス』は、色の3原色であるシアン、マゼンタ、イエローのガラスの壁で出来たパビリオンです。3色の壁が中央に向かって渦巻き状に配置され、中に入るとガラスを通していつもと違う街並みを見ることができます。夜になると中央に灯りがともされ、壁を通して様々な色の光が輝く幻想的な空間になります。

 

金沢21世紀美術館コレクション④『アリーナのためのクランクフェルト・ナンバー3』

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公園をイメージした金沢21世紀美術館は、円形の建物の周りが芝生で囲まれています。その芝生から顔を出している12個のラッパのようなオブジェが、日本在住のドイツ人芸術家・フロリアン・クラール氏の作品です。ラッパの管は地中で2つずつ繋がっていて、どことどこのラッパがペアになっているかはわかりません。1つのラッパに向かって話しかけると、思わぬところからその声が聞こえてきます。その面白さに多くの子供たちがいつも夢中になって遊んでいます。

 

金沢21世紀美術館の屋根で空を仰ぎ、『雲を測る男』

 

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