ファッション界のイベントといえば何を思い浮かべますか?日本で言えば、「東京ガールズコレクション」や「ガールズアワード」、ファッション雑誌主催のファッションショー等が思い浮かぶと思います。では、海外と言えば…?と聞かれると真っ先に思い浮かぶのがパリコレクション。よくテレビや雑誌で目にするので、「海外のコレクション=パリコレクション」という風に結びついている方も多いのでは?
実は、海外のファッションイベントにはパリコレクションを上回るイベントがあるのです。それが、今回ご紹介する、世界最大規模のファッションイベントメットガラ。知る人ぞ知るメットガラについて掘り下げていきたいと思います。
知る人ぞ知る、「メットガラ」
パリコレクションは聞いたことがあるけれど、メットガラって…?そもそも、メットガラとは何語なのだろうか…?と思う方も多いのではないでしょうか。まず初めに、メットガラとはどんなイベントなのか?その世界観をご紹介いたします。
メットガラとは、「世界最大のファッションの祭典」や「最もあでやかなレッドカーペット」と呼ばれるイベントです。と言ってもかのパリコレクション」や日本のファッションショーとは趣旨が大きく異なります。
メットガラの由来とは、メトロポリタン美術館の「メット」と、大掛かりなイベントを表す「ガラ」の2つをあわた造語です。メトロポリタン美術館(以下MET)では、毎年ファッションをテーマにした大規模な展示会が開かれます。そのイベントのオープニングを祝い、1年間の活動資金を集めることを目的として、メットガラが行われるのです。
要するに、ファッションショーを開くための軍資金を集める目的で行われる、大規模なパーティといったところでしょうか。このチャリティーイベントの参加費は1席25,000ドルと高額ですが、それが即完売するというメットガラ。もちろん、来場するのは華やかなハリウッドセレブ達です。「最もあでやかなレッドカーペット」と言われる所以がわかりますね。
参考・引用:セレブが究極のおしゃれを競うアートな夜 メットガラ(NIKKEI STYLE)
メットガラの主催者 プラダを着た悪魔 アナ・ウィンター
華やかな祭典メットガラ。ハリウッドセレブたちと信頼関係があり、かつ人間関係まで把握している人がいなければ、開催する事は叶いません。では、その世界最大のファッションの祭典メットガラは、いったい誰が主催しているのか?
主催者はあの有名な映画『プラダを着た悪魔』でメリル・ストリープ氏が演じた凄腕編集長のモデルとして知られるアナ・ウィンター氏(以下敬称略)です。アナ・ウィンターは、15歳で働き始め、21歳の時に編集アシスタントとしてファッション業界へ入りました。そこでファッションについて学び、編集の経験を積みます「Harpper’sBAZAAR」や「NEW YORK」でファッションエディターとして辣腕をふるい、83年には38歳の若さでアメリカ版Vogueの編集長に就任します。ファッション業界に入ってから17年後のことでした。そして、売れ行きが伸び悩んでいたVogueを立て直します。
アナのトレードマークといえば、常に完璧な形を保ったボブカットとサングラス。ボブ・スタイルはなんと10代のころから確率しています。ロンドンのクラブシーンに颯爽と現れる10代のアナ、ただならぬ雰囲気を感じます。またサングラスをいつも着用しているのは、「カメラマンのたくフラッシュから目を守るため」。
プライベートの時間でさえも非常に規則正しく、「毎朝5時45分に起床」後、「テニスで汗を流したあとはプロの手でメイクを済ませ、髪を整え、運転手つきの車で出勤」。パーティに頻繁に出席するものの、「会場にいるのは最初の10分だけ」。早々に帰宅後は「午後10時には眠りにつくことになっている」というから驚きです。
ファッション界、ハリウッド界でも一目置かれているアナ・ウィンター。彼女の素晴らしい美的センス、人脈があるからこそ60代の現在もVogueの編集長として君臨し、メットガラの主催、運営の責任を担っているのです。
参考・引用:アナ・ウィンター / Anna Wintour(VOGUE JAPAN)
メットガラ 2017のドレスコード ”アヴァンギャルド”
各国のセレブが揃うメットガラ。メットガラでは、その年の企画に沿った装いがドレスコードとなります。2017年の企画は、川久保玲氏(以下敬称略)が率いるコムデギャルソンの作品を集めた「Rei Kawakubo / Comme des Garçons: Art of the In-Between 」。川久保玲のプロデュースのもと今回のテーマは「アバンギャルド」となりました。
(川久保玲氏とメトロポリタン美術館 服飾部門キュレーター アンドリュー・ボルトン氏)
セレブ達はいかに、コムデギャルソンを、川久保玲のファッションを解釈してドレスコードを選んだのか。今年集結したセレブの中から、3名ご紹介したいと思います。
まずは、コムデギャルソンの2016-2017秋冬コレクションのドレスを着た歌手のリアーナ氏。メイクは普段のクールな印象と打って変わって、赤のドレスに合わせてパッと明るくなるような赤色のアイシャドウ。報道陣に向かって、ふわりとほほ笑む姿はまるで、花の妖精のようですね。
お次は、女優のブレイク・ライヴリー氏。一見普通のドレスかと思いきや足元には、鮮やかなブルーの羽の数々。その姿はマーメイドのようです。レッドカーペットで揺れる真っ青なブルーの羽は、水の波紋を想像させます。こちらは、アトリエヴェルサーチのドレスなのだとか。さりげない華やかさで見る人々をぐっと引き寄せます。
メットガラ2017 アナ・ウィンターのファッションはいかに!?
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