富山県美術館 7つの魅力 人・アート・デザインをつなぐ場所

新幹線の開通とともに、大きな盛り上がりを見せている北陸。そんな今注目の地に、2017年8月、新たなアートスポットが誕生しました。富山市の中心部を流れる運河のほとりに建つ富山県美術館は、従来の美術を鑑賞するだけの美術館ではなく、自らも発信者となりアートを体験できる、新しい魅力を持った美術館です。日本を代表するクリエイター達が集結し作り上げた、今までにない美術館。今回はそんな富山県美術館の全貌と魅力をご紹介します。

富山県美術館が目指す美術館のかたち

ピカソ、シャガール、ポロック、岡本太郎など、世界的な20世紀の近代美術を収集・展示する美術館として、その第一線を走り続けてきた富山県立近代美術館。老朽化に伴い2016年12月に閉館したこの美術館に代わり、立山連峰が一望できる富岩運河環水公園に誕生したのが、通称「TAD」と呼ばれる富山県美術館です。

「アートとデザインをつなぐ」をコンセプトとし、世界的なコレクションを新たな見せ方で紹介する展覧会や、人々の憩いの場としての美術館のあり方を提唱。展示室でアートを鑑賞するだけでなく、アトリエでの創作やギャラリーでの発表など、双方向で美術を体験できるシステムにより、多くの人々にアートに親しんでもらえる美術館を目指します。また、富山県美術館には美しい眺望が魅力の屋上やカフェなど、展覧会がない時でも楽しめる施設が充実しており、富山県の新しい観光スポットとしても注目を集めています。本記事ではそんな富山県美術館の魅力を紹介していきます。

 

 

富山県美術館の魅力① 建築

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緩やかなカーブを描くガラス張りの景観が美しい建物は、日本を代表する建築家のひとり、内藤廣氏(以下敬称略)による設計です。大きなガラス窓は、目の前を流れる運河と遠くに連なる立山連峰が一望できるとともに、周りの景観に見事に溶け込み、公園と一体化しています。館内は県産材である氷見の里山杉や立山のアルミを使用。温かさとシャープさ、そして大きなガラスから差し込む明るい光が調和し、居心地の良い空間を作り出しています。

内藤廣オフィシャルサイト:http://www.naitoaa.co.jp/

 

富山県美術館魅力② スタッフユニフォーム

富山県美術館のユニフォームデザインを手がけたのは、ファッションデザイナーの三宅一生氏(以下敬称略)。動きや風で爽やかに揺れるデザインには、三宅一生が1988年から研究してきたプリーツの技術が活用されています。また、無縫製で作られているというジャケットには、コンピュータ制御により一本一本の糸に指示を与え、一体成型により服を製作する「A−POC(A Piece Of Cloth)」という最先端の技術が詰め込まれています。富山の自然を身にまとったような、爽やかでモダンなユニフォームです。

三宅一生オフィシャルサイト:http://mds.isseymiyake.com/

 

富山県美術館の魅力③ 美術館を見守る大きなクマ

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2階にある広大な屋外広場には、立山連峰を見据えて立つ大きなクマの彫刻があります。製作したのは、動物を等身大で彫った木彫の作品『ANIMALS』シリーズで知られるアーティスト・三沢厚彦氏。「森からふらっと遊びに来て、あまりの居心地の良さにここに居ついてしまった」というコンセプトで、ユーモラスな表情が印象的です。高さ3mもある真っ白なクマは存在感抜群で、記念写真を撮る人たちでいつも賑わっています。

 

 

富山県美術館の魅力④ 個性あふれる恒久展示

その他にも3階には、富山県美術館が誇る1万3000点に及ぶポスターコレクションのうち3000点が閲覧できる、80インチの大型ディスプレイを設置。チームラボが手がけたこのディスプレイは、タッチパネルで感覚的に操作しながら、膨大なコレクションを気軽に楽しむことができます。また、富山県生まれの詩人で、富山県立近代美術館創設にも関わった瀧口修造氏のコレクションと、晩年を富山で過ごした世界的音楽家、シモン・ゴールドベルク氏のコレクションも恒久展示されています。

 

 

富山県美術館の魅力⑤ 誰もが子どもに戻れるオノマトペの屋上

富山県美術館の大きな特徴のひとつが、建物を囲む大階段から直接行くことのできる屋上広場。芝生が敷き詰められた広大な空間には、家族で楽しめる遊具が並んでいます。デザインを手がけたのは、グラフィックデザイナーの佐藤卓氏(以下敬称略)。

 

 

次ページ:わくわく・どきどきがいっぱいのオノマトペの屋上

 

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