佐藤雅彦の作品3選『ピタゴラスイッチ』『だんご3兄弟』の生みの親とは

幼い頃、湖池屋の『ポリンキー』のCMに合わせて歌を口ずさんだことはありませんか?今回は、その『ポリンキー』のCMをはじめ、『だんご3兄弟』など、シンプルでありながらインパクトがある表現を得意とするクリエイティブディレクター佐藤雅彦氏(以下、敬称略)をご紹介していきたいと思います。

 

佐藤雅彦の経歴

佐藤雅彦は1954年静岡県生まれ。電通でCMプランナーとして活躍し、NHK教育テレビ(現 Eテレ)『おかあさんといっしょ』の番組内で放送され大ヒットとなった『だんご3兄弟』や、湖池屋の『スコーン』、『ポリンキー』、『ドンタコス』、トヨタ『カローラⅡ』などのCMにたずさわっています。これらの作品に共通しているのは、つい口ずさんでしまうメロディーと歌詞です。企画とともに曲の作詞を務めていた佐藤雅彦は、電通を退職して独立したあとも、覚えやすい歌を使って伝える、覚えてもらうという手法を多用しています。また、佐藤雅彦はプレイステーションのゲームソフト『I.Q』という転がってくるキューブを消していくゲームを手掛けたり、NHK Eテレで子ども向けに「考えることを教える教育番組」を製作するなど、幅広い活動をしています。現在では、東京藝術大学大学院 映像研究科教授を務め、伝えることを研究し教育する側にも立っています。さまざまな場所で活躍する佐藤雅彦ですが、「どうやったら伝わるか」を一貫して考え、取り組んでいます。

参考資料: 新しいものは”つくり方”から生まれる–「ピタゴラスイッチ」生みの親・佐藤雅彦氏インタビュー(Logmi)

 

佐藤雅彦のものの考え方


佐藤雅彦は、「自分が生きてて、一番うれしいこと、つまり、一番のやりがいのあることは、『ひとに何かを分かってもらうための新しい手法を考え出す』ことなのです。」と自身のブログで語っています。それは、なぜでしょうか。「ひとが何かを分かるとき、小さな「生きててよかった」が生まれる」と、佐藤正彦は考えているからです。そのため、その「生きててよかった」瞬間を届けるために、「どうすればわかってもらえるのか」を日々考えています。また、佐藤雅彦がやりたいことは、「伝わる工夫」だけでなく、何度やっても再現でき、応用可能な「手法」「法則」を生み出すことです。ただし、新しい手法を考えることは容易ではありません。

「新しいことを生み出すためには「ジャンプ」が必要です。だけど、ジャンプするための方法は言語化できない。それは表現に限ったことではなく、数学でも科学でもそうだと思います。仮説を立ててジャンプして、うまくいったら言語化できる。」と佐藤雅彦は語ります。物事を根気強く考え抜き、思い切って試してみて、失敗しても繰り返しチャレンジしてこそ形にできるものがある、ということが大切だと佐藤雅彦は考えています。

文字にしてしまうと当たり前のようにも聞こえますが、インターネットが普及し、サンプルになるものがたくさん溢れる世の中でオリジナルな手法を生み出すには、こうした自分の体験の積み重ねが大切になるのではないでしょうか。そうして佐藤雅彦から生まれた手法によって作られた作品が、観る人の心と脳にわかることの楽しさやうれしさを届けているのだと思います。それでは、佐藤雅彦のものの考え方に触れられる5つのテレビ番組をご紹介していきたいと思います。

参考資料:
佐藤雅彦 公式ブログ
朝日広告賞を受賞していなかったら、ピタゴラスイッチもだんご3兄弟もポリンキーもI.Qも生まれていなかった 東京藝術大学大学院 映像研究科教授 佐藤雅彦

佐藤雅彦監修の作品①『ピタゴラスイッチ』

子どもも大人も楽しめる教育番組として人気の高い『ピタゴラスイッチ』。特にビー玉を転がす仕掛けがたくさん詰まったピタゴラ装置を最初に観た時の衝撃と、ワクワクした気持ちは忘れられません。佐藤雅彦が実現したかったのは、普段暮らしている中に隠れている、さまざまな不思議な構造や面白い考え方、法則を見つけ考える力を養う番組です。ゆるいアニメーションや歌を使ったコーナーが多く、肩の力を抜いて楽しく考えることができます。

新春には、大人向けの番組として作られた『大人のピタゴラスイッチ』シリーズも放送されています。いつもの『ピタゴラスイッチ』のコーナーや人物も登場しますが、大人向けの少し難しい内容になっており、好奇心をよりくすぐる内容になっています。(※2018年新春放送の予定は未定)

佐藤雅彦監修の作品②『考えるカラス』

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『考えるカラス』は、観察し、仮設をたて、実験をし、その結果をもとにまた考えるという「科学の考え方を学ぶ」番組です。今までの教育番組と違うのは、知識を教えるのではなく、考え方を学ぶところにあります。たとえば、女優の蒼井優氏が実験者として出てくる「風船を付けた荷台を勢いよく押すと風船はどちらに動くのか」という実験の回では、実験の説明のあとの結果を伝える前に他のコーナーが挟まれます。答えを知る前に、まず自分で仮設をたてるという時間があるのです。考え方を学ぶために、自分で考える時間を設ける構成にしたのは、佐藤雅彦の狙いなのではと思います。子どもにとって、考える力をつける楽しい訓練になる番組なのではないでしょうか。

『考えるカラス』
NHK Eテレ 毎週火曜日10:00~10:10
番組ページ:http://www.nhk.or.jp/rika/karasu/

 次ページ:佐藤雅彦が描く 1日のはじまりとおわり、そしてねこ?

 

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