「切り絵」の世界にようこそ! 歴史と5人の注目アーティスト

小さい頃、色紙などをハサミで切り、花や動物を作った経験がある方は多いのではないでしょうか。紙を切ることで絵を描く「切り絵」は誰もが気軽にできるアートであり、鉛筆や筆で描く絵とは違うはっきりとしたコントラストや陰影、立体感が魅力です。

切り絵は、古くから人々の生活を彩り、伝統工芸としても発展してきました。今回はそんな切り絵の歴史を辿るとともに、メディアやSNSで注目を集めている切り絵アーティストをご紹介し、奥深い切り絵の世界へご案内します。

 

切り絵の歴史

切り絵は、世界各地で古くから伝統工芸として発展してきました。特に中国の「剪紙(せんし)」は1500年以上の歴史があり、南北朝時代には人々がお祝い事の飾りとして切り絵を楽しんでいました。2009年に世界無形文化遺産にも登録され、世界的にも高い評価を受けています。また、北欧でも農家の女性たちが冬の娯楽として切り絵を楽しむ文化があり、北欧家具などの人気の高まりとともに、インテリアとして切り絵を楽しむ人々も増えています。

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日本の切り絵は、高千穂神楽で飾られる「彫り物(えりもの)」など、祭事などで神域を飾るものとして白い和紙を切って制作されていました。その後、「伊勢型紙」など染物の型紙として、和紙を加工した型地紙に彫刻刀で彫る技術が誕生。その繊細で美しい模様は、今も多くの人々を魅了しています。

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紙と切る道具さえあれば出来る切り絵は、気軽に始めやすいのも魅力のひとつ。下絵となる図案なども数多く出版されているので、絵を描くのが苦手でも安心して始めることができます。その一方で糸のように繊細な切り絵や独創的な立体作品など、様々な魅力を持った切り絵アーティストも次々と登場し、人気を集めています。

参考:
剪画アート&スペース 公式HP
窓に咲く花—-中国剪紙展(中国文化センターHP)
伊勢型紙について(伊勢形紙協同組合 HP)

 

今注目の切り絵アーティストたち

切り絵アーティスト① SouMa

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SouMa氏(以下敬称略)の切り絵作品の魅力は、なんといってもその立体感。「立体的に見える」のではなく、実際に「立体的に切っている」のが特徴です。しかも作品は紙をつなぎ合わせたりする事は無く、全て1枚の紙から生まれています。

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切り絵を始めたのは小学生の頃ですが、美術やデザイン系の学校で学んだことはなく、全てが独学とのこと。だからこそ枠にとらわれない自由な表現が魅力的で、濃淡をつけるために紙を薄く剥がすなど、独自の技法で作品を制作しています。

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トランプをイメージし、16個のマークをあしらった「王冠」。繊細な模様と立体的な構造に目を奪われるこの作品も、驚くことに1枚の紙からできています。接続部はなんと紙の糸で縫い合わせているそうです。

SouMa HP
SouMa Twitter:
SouMa Instagram

 

 

切り絵アーティスト② 蒼山日菜

Posted by 蒼山 日菜 on Wednesday, 27 September 2017

レースのような細く繊細な切り絵作品を、ハサミのみで制作してしまう蒼山日菜氏(以下敬称略)。2008年にはスイスで開催された第6回トリエンナール・PAPER ART部門に初出品し、アジア人として初めてグランプリを受賞。2010年には「Newsweek」の「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれました。

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フランス人の夫と結婚し、フランスで専業主婦をしていた時に切り絵と出会ったという青山日菜は、絵を習った経験もなく全てがオリジナル。辛い時期に自分を救ってくれたという切り絵で多くの人の力になりたいと、自分の技術を惜しみなく披露し、切り絵教室や切り絵バサミの監修など精力的に活動を続けています。

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代表作である文字の切り絵。フランスの哲学者・ヴォルテールのテキストをハサミだけで切り上げた作品です。この作品のシリーズは世界中で高い評価を受け、数々の賞を受賞しています。文字だけでなく、文字と文字をつなぐ糸のような線が蔦のように絡まり、何時間見入っても飽きないほどの美しさです。

蒼山日菜 HP
蒼山日菜 BLOG
蒼山日菜 Twitter
蒼山日菜 Facebook
蒼山日菜 Instagram

 

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