クリエイティブラボPARTY 「物語」を織りなすプロモーション6選

使う言葉を綺麗にするアプリ『SHIZUKATTER』、楽しい歯磨きを演出する『G・U・M PLAY』。くすっと笑ってしまう楽しい企画や、あっと驚く意外性のある広告たちを世に送りだしているのが“クリエイティブラボ「PARTY」”です。

PARTYは、デジタルを駆使して人間のコミュニケーションや身体性を追求し続けるクリエイティブチーム。今、国内外で最も注目されていると言ってもよい、PARTYの魅力的なプロモーションの数々をご紹介します。

 

“クリエイティブラボ”集団 PARTYとは?

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ハイセンスなショップが立ち並ぶ東京・代官山。株式会社PARTY(パーティ、以下PARTYと略)はこの街に東京オフィスを構えています。

2018年1月現在、PARTYの代表取締役(CEO)およびクリエイティブディレクターを務めているのは、クリエイターの伊藤直樹氏(以下敬称略)です。伊藤直樹はこれまでにナイキやグーグルなどのディレクションを手掛け、文化メディア芸術祭第13回優秀賞など国内外200以上のデザイン賞・広告賞を受賞しました。2009年のカンヌ国際クリエイティブ祭では日本人として13年ぶりにフィルム部門金賞を獲得したという、世界が認める実力派クリエイターです。

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(伊藤直樹)

PARTYは自らを単なる広告制作会社ではなく“クリエイティブラボ”と位置付けていますが、同時に“物語技術の研究所”とも自称しています。これは最新デジタル技術を活用して広告を作ることももちろん重要ではあるけれど、それ自体を着地点にするのではなく、その新しい技術によって人間が体験できる新しい物語こそがPARTYの目指すところである、という意味でしょう。

実際PARTYの作り出す広告を見ると、企業製品や製品を使う人々の「物語性」や「身体性」あるいは「コミュニケーション」に着目していることが感じられます。新感覚のアプローチを創り出すために、PARTYは広告という枠を超え、時には業種を横断し、プロモーションの在り方そのものや商品開発までに深く踏み込んでいます。

参考:伊藤直樹(PARTY)インタビュー(CINRA NET)

 

PARTYを設立した5人のクリエイターたち

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PARTYは2011年、日本の名だたる5人のクリエイターによって設立されました。メンバーは伊藤直樹のほか、原野守弘氏、清水幹太氏、中村洋基氏、川村真司氏(以下敬称略)。設立当初はCEOを原野守弘が、チーフクリエイティブオフィサーを伊藤直樹が務めるという体制でした。

初代CEOに就任した原野守弘もまた優秀なクリエイターで、彼の手掛けた作品はNTTドコモの携帯電話の広告『ドコモ・森の木琴』など多岐に及んでいます。現在はこの原野守弘以外の4人のクリエイターが中心となりPARTYの活動を行っています。

また2018年1月時点でPARTYのオフィスは、東京以外にもう1か所。場所は世界の金融や商業、文化などに大きな影響を及ぼす、大都市ニューヨーク(以下NYと略)です。伊藤直樹と中村洋基が主に東京を、清水幹太と川村真司が主にNYを拠点にして活動しています。

参考:伊藤直樹氏ら、新会社「PARTY」設立を発表(宣伝会議)

 

PARTYの作品6 その1 Namie Amuro “Golden Touch”

デジタルを駆使した広告の中に、「物語性」や「身体性」を追いかけるPARTY。ここからは彼らの手掛けた楽しい作品をご紹介します。『Namie Amuro “Golden Touch”』は、安室奈美恵氏(以下敬称略)の楽曲、『Golden Touch』のミュージックビデオ(以下MV)です。

MVを再生すると、画面に「ここをタッチしながらご覧ください」という表示が。次いで、揺れるゼリーや割れる風船など、リアルに自分が「タッチ」しているような動画が登場します。

『Golden Touch』の曲名に着想を得て、200点ほどのアイデアを経てPARTY NY(PARTYのNYオフィス)が作成したこのMV。公開から2ヶ月で1000万回以上再生され、視聴者へのお礼に安室奈美恵本人が登場するバージョンも制作されました。

参考:DIMENSION POINT Namie Amuro “Golden Touch”(PARTY 公式HP)

 

PARTYの作品 6選その2 『SHIZUKATTER』

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感情のままにSNSに書きなぐった言葉は、時に思わぬ波紋を呼びます。PARTYが制作し、自動車メーカー・TOYOTAがリリースした『SHIZUKATTER(しずかったー)』はそんなネガティブワードが世に送り出される前に自動的に綺麗に変換してくれるアプリです。

モチーフは、いつもかわいらしく綺麗な言葉づかいを忘れない、『ドラえもん』に登場する「しずかちゃん」。例えば「あいつマジしつこい」と打ち込むと、すかさずしずかちゃんが「あの方本当に粘り強い」と優しく変換してくれます。

リリース後、独特の言い回しに笑ってしまい怒りを忘れたという声などがネット上に急速に広まり、『SHIZUKATTER』は驚異的なダウンロード回数を記録しました。

参考:TOYOTA SHIZUKATTER(PARTY 公式HP)

 

PARTYの作品6選 その3『G・U・M PLAY』

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『G・U・M PLAY(ガムプレイ)』はPARTYとサンスターが共同開発した、楽しく新しい歯磨きの姿です。

ユーザーは専用のアタッチメントを自分の歯ブラシに装着し、スマホに専用アプリをインストールします。アプリは虫歯菌を退治するゲームなど3種類で、アタッチメントと連動しているため、大人も子供もアプリを楽しみながら歯磨きを進められるという仕掛けです。

各アプリにはブラッシングを採点する機能なども加えられており、データをもとに「正しい」歯磨きも学べるようになっています。

『G・U・M PLAY』の出発点は「歯磨きを3分間実行している人は少ない」というサンスターの調査結果にあります。PARTYとサンスターは2年をかけて開発を進め、IoTを活用することによりこのシステムを完成させました。

参考:
SUNSTAR G•U•M PLAY(PARTY 公式HP)
G・U・M PLAY(PARTY 公式HP)

 

次ページ:PARTYの作品6選 その4『79% Work Clock』

 

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