森本千絵 想いをつないで形にするアーティスト

アートディレクター森本千絵氏(以下、敬称略)をご存知でしょうか。森本千絵は、キリン『一番搾り』のCMや是枝裕和監督作品 映画『海街diary』のポスター、Mr.Childrenをはじめとする有名アーティストのCDジャケットなどデザインを多数手掛けています。彼女の名前は知らずとも作品を見たことがある方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな森本千絵の作品紹介とともに、作品に込める思いに触れていきます。

 

森本千絵のプロフィール

森本千絵は、1976年青森県三沢市で生まれました。小さい頃から友達へのバースデーカードにイラストを添えたり、学芸会のために替え歌を作ったりと、誰かのために表現することが好きだった森本千絵。目的をもって人に伝えることに関心を持ち、中学生の頃から広告会社で働くことを夢見ます。武蔵野美術大学に入学・卒業後、博報堂入社。

入社後は、朝日新聞に掲載されたMr.Childrenのベストアルバムの新聞15段広告や交通広告が話題となり、名前が知られるようになります。その後退職し、2007年には「出会いを発明する。夢をカタチにし、人をつなげていく」ための集団、goenを立ち上げます。森本千絵の作品は評価も高く、N.Y.ADC賞、朝日広告賞、アジア太平洋広告祭、東京ADC賞、日経ウーマンオブザイヤー2012、伊丹十三賞、日本建築学会賞など数々の賞を受賞しています。華々しいキャリアに加え2015年には一児の母となり、ワーキングママとしての注目も集めています。
 

森本千絵がつくる「goen」 


森本千絵の「枠にとらわれない仕事をしたい」という思いから立ち上がったgoen。「goen」という社名の由来は、まさに日本語の「ご縁」。誰かとの出会いや、一緒に仕事をする機会に恵まれた時に使うこの言葉を選んだのには、理由がありました。

「頭であれこれ考えずに、心と身体を動かして訪れた出会いに一生懸命ついていくと、いろんなことが起こるんです。動物園で寝泊まりしたり、商店街の寄り合いでおじさん達に喝を入れたり(笑)。どこをどうしたらこうなった、とクリアにはならない。ご縁なんですよね」。


出会いや機会の後ろ側には何か見えざるものがあって、その「何か」が別の出会いやきっかけをくれる。だからこそ、森本千絵は繋がったご縁を大切に紡いでいきます。「出会った関係をもっと良くしたい欲望が強いんです。一過性じゃなく人物でも商品でも、その仕事が世に広まることで少しでも「良くなる」影響を与えられると思ったら全力で受けます」。そんな思いのもと立ち上げられたgoen。どんな作品が作られ、どんなご縁を紡いでいるのでしょうか。

引用・参考:望みつづける。 goen°がある限り。#14 森本千絵 goen°(osica MAGAZINE)

 

森本千絵が手掛けた作品紹介

goen設立後、森本千絵が仕事の幅を広げていきます。ここでは、goenで手掛けた作品を紹介していきます。

森本千絵の作品①『育育児典』のブックデザイン


goenの最初の仕事となった『育育児典』のブックデザイン。『育育児典』は、大ベテランの町医者が書いた育児書です。育児や子育てで不安がつきまとうママに向けて、寄り添ってくれるような内容の本になっています。子どもの困り顔と泣き顔がデザインされた表紙はシンプルで、かどが丸みを帯び親しみのある森本千絵らしさが出たデザインになっています。

 

森本千絵の作品② Mr.Children  デビュー25周年企画


2017年にデビュー25周年を迎えたMr.Children。「今まで支えてくれたファンに感謝の気持ちを伝えたい」というMr.Childrenの想いをかたちにするため、新聞広告を出しました。広告は、過去のアートワークをコラージュして載せた船に、デビュー曲である『君がいた夏』と同じポーズをとったメンバーが乗っています。これまでの想いをのせつつ、新しい船出を思わせる広告です。森本千絵は、Mr.Childrenのベストアルバムの新聞広告を製作して以来、多くのCDジャケットの仕事を手掛けてきました。大事な節目の企画も紡いできたご縁によって実現されたのではないでしょうか。

 

森本千絵の作品③ 松任谷由実のアルバム「POP CLASSICO」のアートワーク

 

2013年11月20日、松任谷由実の通算37枚目となるオリジナルアルバム「POP CLASSICO」の発売が決定しました!
前作「Road Show」より2年7カ月振りのリリースとなる「POP…

Posted by 松任谷由実 -Yumi Matsutoya- on Tuesday, 1 October 2013

2013年に発売された、通算37枚目となる松任谷由実氏(以下、敬称略)のオリジナルアルバム。CDジャケットでは、タイトルの「POP CLASSICO」のアルファベット11文字それぞれに、森本千絵を通した松任谷由実の世界観がちりばめられています。合成加工は一切使っておらず、想いを伝えるためにこだわり抜く森本千絵の強さを感じさせる作品です。

 

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