子どものころに親しんだ絵本を、大人になってからも覚えているという方は多いのではないでしょうか。誰もが知る名作絵本や、自分だけのお気に入りの絵本など、心温まる物語や美しいイラストはいつまでも心に残っているものです。
またそういう絵本は、大人になってから読み直すと新しい発見があり、違った楽しみ方ができます。そこで、子どもがいる友人や、自身の子どもへのプレゼントにおすすめの、個性あふれるデザインやストーリーの絵本を調べてみました。
プレゼント向きの絵本① パンダの秘密が描かれている?「パンダ銭湯」
子どもに大人気のパンダと、昔ながらの情緒漂う銭湯が異色のコラボレーションを遂げている「パンダ銭湯」。数々の絵本大賞を取得した、知るひとぞ知る名作です。制作を手掛けたのは、プライベートでもパートナーの亀山達也さんと中川敦子さんのユニット「tupera tupera」です。
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パンダ銭湯は、父、母、息子からなるパンダの家族が銭湯にやってきたところから始まります。銭湯の中を除くと、パンダのとっても重大な秘密が分かるとか・・・?ここからは読んでのお楽しみ。イマジネーション溢れるストーリーは、大人でも顔がほころんでしまうおもしろさです。細部にまでこだわっていて、銭湯にある小物や、ちょっとしたセリフにもユーモアを感じます。
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tupera tuperaの2人はそれぞれ美術大学を卒業後、2002年から創作ユニットとして活動しています。brotherのインタビューによると、2人は予備校時代に知り合ったものの、別の大学に進学。中川さんはテキスタイルを、亀山さんは版画を専門としていましたが、中川さんの展示企画で一緒に作品をつくることになったのが、結成のきっかけだったそう。現在も絵本だけでなく、テキスタイル作品も手掛けています。色鮮やかなイラストとユーモア溢れるストーリーが魅力のtupera tuperaの絵本。プレゼントしたら喜ばれること間違いなしです。
tupera tupera ホームページ:http://www.tupera-tupera.com/
プレゼント向きの絵本② 関西の方へのギフトに「うどんのうーやん」
人手が足りないうどん屋さんで、うどんの「うーやん」がお客さんのところまで自分で向かうというユニークな設定の「うどんのうーやん」。魅力はなんといっても、うーやんの人情に熱く、男前なキャラクターです。お客さんのもとに行くまでの道中、うーやんはいろいろな困難に遭遇しますが、困っている人には手を差し伸べ、大変なことも気丈に乗り切ります。
実はうーやん始め、他のキャラクターたちの多く(かまぼこや豆腐など)には顔がありません!私は最初ちょっとシュールに見えてしまいましたが(笑)、読み終える頃にはそんなことも気にならないほど、うーやんのキャラクターの虜になっていました。
今日は #うどんの日 だそうです! ぴったりな絵本『うどんのうーやん』(岡田よしたか 作)はいかがでしょうか? 中の人は、具材をたくさん乗せたうーやんが、川を渡る前のシーンが一番すきです。 https://t.co/GZOWvRpzOn pic.twitter.com/h8aflud0vV
— ブロンズ新社 (@BronzeShinsha) July 2, 2019
また、作者である岡田よしたかさんが大阪出身であることから、関西弁で描かれているのも特徴。絵本の多くは標準語で書かれているので、関西に住んでいたり、関西にルーツがあったりする家庭へのプレゼントにおすすめです。
ブロンズ新社 商品ページ:https://www.bronze.co.jp/books/post-63/
プレゼント向きの絵本③ MAPS 新・世界図絵
海外で生まれた絵本も調査しました!MAPS 新・世界図絵は、ポーランドの絵本作家夫妻が世界の国々を調べ、動植物や産業、建築物、食文化、著名な人物などを細かいイラストで42カ国を紹介した子ども向けの世界地図です。書き上げるまでに、なんと3年もの月日を要したそう!33言語に翻訳され、世界で300万部を売り上げているヒット作品です。
『MAPS 新・世界図絵』売れてます!世界中の国々を独特のタッチで描いた、あたらしい地図絵本。今ならオリジナルトートバッグ特典付き、ギフトにもぴったりです♪(ENT) pic.twitter.com/ip73MvC4yG
— タワーレコード渋谷店 タワーブックス (@TOWER_Books) September 19, 2014
好書好日のインタビューによると、作者のアレクサンドラ・ミジェリンスカさんとダニエル・ミジェリンスキさんがこの絵本の着想を得たのは、約10年前。ニューヨークを旅行中、「新しい場所に行き、見たことのないものを見て、おもしろいなと思う経験を本にまとめてはどうか」と考えたことがきっかけでした。
かなり大きめの絵本なので、細かいイラストも見やすく、見開きで眺めるとスケールの大きさを感じられます。子どもと大人が一緒に見て、旅行した気分になれる一冊です。
徳間書店 商品ページ:https://www.tokuma.jp/author/a211935.html
プレゼント向きの絵本④ 「すきやき」
お肉がドーンと描かれた絵本「すきやき」は、小さな女の子「はらぺ子ちゃん」と、小さな生き物「ぺろ」が、すきやきができるまでの食材の”音”を一緒に巡る冒険を描いています。文はオノマトペで構成されていて、子どもの想像力を刺激してくれます。
作者は、食べることが大好きで、「食べ物と人」をテーマに活動している夫婦イラストユニット「はらぺこめがね」(原田しんやさん&関かおりさん)。食べ物専門の絵本作家とだけあり、「すきやき」に出てくる食材もとってもリアル!お腹が空いているときに読まない方がいいかもしれません(笑)
はらぺこめがねは、同じシリーズで「ハンバーガー」や「フルーツポンチ」もつくっています。気になる方はチェックしてみてくださいね!
はらぺこめがねホームページ:http://harapekomegane.com/
みんなで楽しめるこだわりの絵本を
着想がユニークだったり、ストーリーやデザインに個性があったりする絵本は、子どもだけでなく大人もくすっと笑えたり、ほっこりしたり、大切なことにはっと気づかせてもらったり、家族みんなで楽しめます。大切な友人やその子どもに、心温まる絵本をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
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